2015年06月08日

小鳥の命に

ジューンベリーは 一年目からきれいな花を咲かせ 赤い実もたくさんつけてくれた。
赤くなった実はいつの間にか ひとつまたひとつと 
色づくはじから 消えていく。

小鳥が食べているんだな。
それこそ望んだことなので 柄だけになった枝を見て嬉しい気持ちになる。


KC4A0185 のコピー.jpg


こんの命は 小鳥の命となって どこかで生きているんだと思う。


posted by hagi at 10:06| Comment(8) | 思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月08日

おかえり こん

こんの花が咲いた
冬の間じっと眠っていて なかなか起きなかったのが
目をさまして 芽吹き始めたら
あっというまに花を咲かせた。

おかえり こん
大好きだったうちの庭に 帰ってきたね。



P1020960 のコピー.jpg



せっかく 咲いたのに 雨が続いて心配だったけど
昨日の午後から雨もあがって
今朝は お日様に照らされて気持ち良さそうに咲いている。

夏には赤い実をつけて
小鳥にも命をわけてあげるんだよね。



P1020958 のコピー.jpg



posted by hagi at 09:38| Comment(12) | 思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月01日

おはよう こん



こんの木が目覚めました。


P1020952.JPG




新芽がふわふわの綿毛につつまれて
指先でつまむと こんの耳をクニクニした感触を思い出しました。
手のひらにそっと握ると こんの足の先を握った感触を思い出しました。




P1020953.JPG




もうじき 花となって帰って来てくれるのを待っています。








posted by hagi at 10:14| Comment(4) | 思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月18日

去年の今ごろは

こんがいなくなってからの日々
私はどんなふうに過ごしていたんだろう。
この一年 こんを思い出さない日は一日もなかった。
ちょうど一年前のこの日 
ひと月経っても目を瞑っていても
肉球を触っただけで 背中を撫でただけで こんを見分けることができると書いている。
一年経った今でも こんのからだのどんな部分の感触も
手のひらにありありと思い出すことができる。

かといって そのたび泣くわけではなく
それは一年前でもそうだった気がする。

解放 というほど清々しくも嬉しくもなかったけれど
私は自由になった。
一年以上忘れていた ちゃんと布団の上で寝ること 朝まで寝ることが
私の体とともに 精神も回復してくれたし
必要な買い物だけを大急ぎでする必要もなく 何軒でもぶらぶらと買い物できることが
戻ってみてあらためて普通のことだったんだと新鮮に感じた。

でも
ぐっすり眠った翌朝 階下に降りると こんの気配のない部屋はとても淋しかったし
買い物に行ってもしばらくは 帰りの駐車場で急がなきゃと思っては ああ・・そうだったと気づいた。

一年前のこのころ 
家族みんなのカメラや携帯に収まっている こんをぜんぶ集めて
何日もかけて選んで アルバムを作った。
あれもこれも 外せなくて 3冊になってしまったアルバムは
いつでも手に取れるところに置いてある。

そして 一年かけてこのブログにこんとの日々を綴り終えてやっと
こんは
私の心の中の収まるべき場所に ちゃんと居着いてくれていると思う。



posted by hagi at 01:25| Comment(8) | 思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月20日

遺影のかわりに

こんがいない1年が過ぎた。
ちょうど1年かかって 最後の時まで書き終えて
なんだが ほうっと安心している。
これからは できるだけ こんの元気な姿を思い出して暮らしていこうと思う。
今も目を閉じて手を伸ばせば となりで丸くなって寝ているこんを
その頭の位地も背中の丸みも 正確になぞることができる。
そうして そのうち
うっとおしそうに立ち上がって 
ぶるぶるして 離れていくこんを目に浮かべることができる。


こんのたくさんの写真の中から選んで 
長女に絵を描いてもらった。


P1020926.JPG


posted by hagi at 11:09| Comment(4) | 過ごしてきた日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月19日

さよならの朝 2014年 2月20日

長い夜をこんは頑張って 朝を迎えた。
もう 意識があるのかないのかわからない状態で
横になって ただ呼吸をしている。
声はもう出さなくなっていた。 いや出していたのか 
私の記憶はますます曖昧になっていく。

体が熱い。
体温を計ると40度近くある。
体を冷やしてやらなきゃと慌てて保冷剤をあててみたり
いや そうじゃない 熱があるんだから寒いはずだと
体を覆ってやらなきゃと思い直したり。
いったい どうしていいのかまるでわからない。

後々思えば脱水がひどくなって発熱していたのだろうと思う。
お水をもっと飲ませてやればよかった。
飲むことができたのかどうかはわからないけれど。

おそらく もうこんに残された時間はわずかだ。
ずっとこんを見守って来た家族は それでも出かけなければならない。

娘は今日はどうしても休めない仕事が一つあるから
それだけ済ませたらすぐに帰ってくるという。
明日休みを取ればその後は連休だ。

家族が家にいるうちにと 私はゴミを出しに行く。
帰ってくると ちょうど娘が出かけるところだった。
出がけにこんを撫でて行こうとすると
部屋の入り口で こんが一声鳴くので
もう一度帰って撫でてやったと言う。

みんなが出かけて
こんは静かに横になっていた。
洗い物を片付けてしまってからゆっくりこんのそばにいようと思ったけれど
こんを見ると 今そばにいなきゃと そんな気がして
こんの傍らに行くと
こんはもうほんとうに 小さな息をしていて それが
だんだん間遠になって 一瞬
命が消えようとするのが目に見えた。
こんの瞳が (ああそうだったこんは目を開けていたんだ)
瞳がすうっと奥に引いて行くように 光が消えて行くのが見えた。

だめだよ!まだ 
まだ 逝っちゃだめ! お姉ちゃんが帰るまで待ってよ
こん! こん!
私は無我夢中で 蘇生しようとこんの胸を押した。
すると こんの瞳に光が戻った。

それでも それはほんの短い時間で
こんの息は再び 消えようとしていた。

いやだよ!こん!
まだ だめだよ!
こん こん まだ逝かないで

泣きながら 叫びながら 
胸を押し続けて 
ああ そうだと思いついて こんの鼻から息を吹き込んで

でも 今度はもう こんは帰ってきてはくれなかった。
こんの口からもれる フッフッという息は
ただ私が胸を押した空気が漏れているだけなんだと悟って

口の中にこんの鼻水のしょっぱい味を感じながら
膝にこんの頭を抱えて
こん こん と
ただ呼びかけていた。

ごめんね やすらかに終われるならいちばん幸せなのに
それが一番の願いだって言ったくせに
こんなふうに引き延ばそうとして
こんなひどいことをして

やさしくだっこして 撫でてやりながら
終わりを迎えさせてやればよかった。

どちらにしても もうこんは何も感じなかったかもしれないけれど
私がそばにいること 触れていることをわかっていてくれてたらいいなあ。
もうやめてくれよ うっとおしいなあ とか
思いながらでも 最後の瞬間まで私がいることを感じてくれてたらいいなあ。

たくさんの 後悔 たくさんの ごめんね

「どんな死にも必ず後悔はあります」
先生が言われたように
きっとどんなふうにそのときを迎えていたとしても
やっぱり私はたくさん後悔をして 
たくさん ごめんねを言うんだろうと思う。


こうやって 
こんは私たちのそばで一生を終えた。

こんは 幸せだったかなあ

きっと そんなこと何も考えないで 
ただただ こんの毎日を生きてたんだろうな。


P7050108 のコピー.JPG
posted by hagi at 11:41| Comment(6) | 逃病記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月18日

最後の夜 2014年 2月19日

こんが最後のときを迎えるまでの数時間を
私は正確に思い出すことができない。
あえて思い出さないようにしていたこともあるけど
無我夢中で自分が何をどんなふうにしたのかとか
あれとあれはどっちが先でどっちが後だったのかとか
いろいろなことが断片的で とても曖昧だ。

2月19日の夜
こんは横たわってもう頭を上げる元気もない。
何も食べず 残った薬のシートを見ると薬も飲まなかったようだ。
水はシリンジで口に流してやっていたけれど
気管に入ったりするのが怖くて恐る恐るで 後から思えばもっと飲みたかったのかもしれないと悔やむ。
よだれをたくさん出すので頭の下にシートを敷いていた。
夜遅くにカーペットの上に寝たままうんちをする。
食べてないのにどこからこんなにと思うほどの量だった。
娘とふたりで体を拭いたりカーペットを拭いたり
大変だったけど こんなふうにこんの世話をできることが嬉しかった。

夜が更けて 明日仕事に出ることを考えて私以外の家族は寝ることにして
私はひとりこんのそばにマットを敷いてこんを見ていた。

その夜のこんは 鳴き続けた。
鳴くというのはちょっと違うかもしれない。
吸った息を吐くと同時に声を出し続けた。
それは 呼吸が苦しそうだというわけではなくただ 自然に声が漏れているようなのだけど
それでも 延々と続くとそれが辛そうに見えて 
泣かなくていいよ 大丈夫 泣かないで と
繰り返し声をかけながらすっかり骨の浮き出た背中を撫で続けた。
もしも 静かな呼吸に戻ったらそのままそれきりになってもいいとさえ思った。

こんが鳴き続けるので
私は座ってこんの頭を両手で挟んで 
もう見えてないかもしれない こんの瞳を見ながら
こんがうちに来てからずっと今日までを たどって
こんに話して聞かせた。
住宅地を彷徨ってたこと 私の友達に保護されて うちにきたこと
迎えに行った日のこと 
うちに来てしばらくぜんぜん鳴かなくて 声が出ない子かと思ったこと
とうさんが 小屋を作ってやって 寒くないようにと内側に断熱材を貼ってやったのに
買い物から帰ってみたら 庭中にちぎれた断熱材が散らばっていたこと
何度も脱走したこと
雪の日の夜中にドロドロになって帰って来たこと
だっこが嫌いだったこと チーズが大好きだったこと
家の中で暮らすようになったこと
散歩したこと

長い時間お話をした。

一度 夫が降りて来てしばらくそばにいた。
そのとき
こんの様子が変わった。息が小さくなって 消えそうになった。

だめだよ まだ!
すぐにこんの胸を押して蘇生させようとした。
こんなふうに鳴きながら逝ってしまうなんて いやだ

それに
お姉ちゃんを起こさなきゃ!

じきに 普通に息をし始めた。
そして
嬉しいことに 声を出さずにしずかに呼吸をしている。
今なら 
こんふうに穏やかなままに逝ってしまってもいいと思った。
けれど
しばらくそうしていて また 
こんは声を出しはじめた。

そのあとどうして過ごしたのか 
特別なことがあったのかなかったのか
まったく思い出せないけれど
そうして やがて夜が明けた。





posted by hagi at 10:31| Comment(0) | 逃病記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。